子供の習い事を選ぶとき、多くの親が考慮するのは「送迎の負担」ではないでしょうか。野球やサッカーなど多くのスポーツ系習い事では、練習場所への送迎や遠征試合への配車当番が親の大きな負担になっていることがよくあります。平日の仕事で疲れているのに、週末は子供の習い事の送迎で休める時間がないというご家庭も少なくないでしょう。
しかし、ボーイスカウトはそんな親の負担が少ない活動です。なぜボーイスカウトでは送迎の負担が軽減されるのか、その理由について詳しくご紹介します。
活動拠点の工夫
多くのボーイスカウト団は、地域の公民館や学校、公園などを活動拠点としています。つまり、子供たちが自分で通える範囲内で活動することが多いのです。これは意図的な選択で、子供たちが自立して活動に参加できるようにという配慮があります。
また、ハイキングなどの野外活動の場合も、集合場所は駅やバス停の近くを選ぶことが多く、公共交通機関を利用して子供たち自身が移動できるよう計画されています。これにより、親の送迎負担を最小限に抑える工夫がなされているのです。
子供の自立心を育てる
ボーイスカウトでは、子供の年齢によって送迎の状況も異なります。
ビーバースカウト（年長~小学2年生）
ビーバースカウトでは、まだ一人で行動することが難しい年齢のため、保護者の送迎が必要です。しかし、活動は地域の身近な場所で行われることが多く、遠方への移動は限られています。また、遠方で実施する場合も集合場所は最寄りの駅で、みんな一緒に電車に乗ることがほとんどです。
カブスカウト（小学3~5年生）
この年代になると、自転車で集合場所まで行ったりすることもあります。公共交通機関を利用したりする練習が始まります。集合場所までは保護者が同伴しますが、スカウトが主体となって行動し、保護者は後ろで見守ります。
ボーイスカウト（小学6年生~中学3年生）
この年代では基本的に自分たちで集合場所に集まることが期待されます。遠出の場合も、公共交通機関を利用することが奨励されており、親の送迎はほとんど必要ありません。決められた集合時間に間に合うように逆算して行動する大人では当たり前の行動を学びます。
ベンチャースカウト/ローバースカウト
高校生以上になると完全に自立して移動します。むしろ、彼ら自身が活動の計画を立て、必要な交通手段も自分たちで検討します。親の送迎は完全に不要になります。
まとめ
子供の習い事を考える際、活動内容だけでなく、親の負担も重要な選択基準になります。特に共働き家庭が増える現代では、送迎の負担が少ないことは大きなメリットです。 ボーイスカウトは子供の自立心を育むという教育理念から、結果として親の送迎負担が軽減される仕組みになっています。 もちろん、ボーイスカウトの価値は送迎が少ないことだけではありません。自然体験や社会奉仕活動、技能の習得など、子供の成長に必要な多様な経験を提供してくれます。子供の成長と親の負担軽減、両方の観点からボーイスカウトの活動は考えられています。